プレゼントやお祝いに外さない、おすすめシャンパン5選
こんにちは。
ワインショップスタッフのオノです。
まずは先日のマキちゃんとの会話をご覧ください↓
![新人マキちゃん](https://wineguide.jp/wp/wp-content/themes/lightning_child/images/hukidasi/maki.png)
おすすめのシャンパンを選んでもらえませんか。
カリフォルニアのシャンパンが良いんじゃないかと思ってるんです。
![先輩オノくん](https://wineguide.jp/wp/wp-content/themes/lightning_child/images/hukidasi/staff.png)
ワインショップのスタッフとしては、絶対にしちゃいけない間違いをしてしまったよ。
『カリフォルニアのシャンパン』っていうのは存在しないんだ。
![新人マキちゃん](https://wineguide.jp/wp/wp-content/themes/lightning_child/images/hukidasi/maki.png)
皆さんはマキちゃんが何を間違えたのかわかりましたか?
というわけで今回は、プレゼントやパーティにおすすめのシャンパンを紹介しながら
シャンパンはどんなワインなのか、シャンパンの選び方を説明してみようと思います。
シャンパンとスパークリングワインの違いってなに?
普段、スパークリングワイン(発泡性のワイン)のことをついつい『シャンパン』と言ってしまいがちですが
そのワイン、本当はシャンパンじゃないかもしれません。
シャンパン=シャンパーニュ地方の発泡ワインです
シャンパンとは、フランスのシャンパーニュ地方で作られるスパークリングワインのこと。
そのため、シャンパーニュ地方以外の産地・国で作られるスパークリングワインは
シャンパンとは名乗ることができません。
さらに生産地以外にも、製造方法や使用する葡萄の種類、アルコール度数、熟成期間などの厳しい条件に合格したワインだけがシャンパンを名乗ることができるのです。
ちなみに、日本語では『シャンパン』『シャンペン』などと呼ばれることが多いですが
シャンパーニュ委員会が提唱する正式な名称は『シャンパーニュ』なんです。
シャンパーニュ騎士団: http://www.ordredescoteaux.jp/index.html
![先輩オノくん](https://wineguide.jp/wp/wp-content/themes/lightning_child/images/hukidasi/staff.png)
ワインを知ってるお洒落な大人に見られるかも。
※ただ、Googleでの検索回数がわかるサイト『Google Trends』によると、
世の中的にはシャンパンの呼び方のほうが一般的だったので、
この記事では『シャンパン』の名称で統一したいと思います。
シャンパンは製造方法も特別
シャンパンの造り方は、手間と時間をかけて丁寧に仕上げる『瓶内二次発酵方式』。
本来は、もっとたくさんの工程を経ていますが簡単なシャンパン造りの流れは下の図の通り。
シャンパンの製造方法はとても手間がかかるため
一般的なスパークリングワインは、製造方法を簡略化した方式で造っているものも多いです。
シャンパンが他のスパークリングワインより高い理由
シャンパンが他のスパークリングワインより高い理由の一つは、栽培によるもの。
シャンパンが造られるシャンパーニュ地方は、フランス最北のワイン産地。
平均気温が約10度と低いため、品質の良い葡萄を栽培することは
他の温暖な地域よりも厳しくなっています。
また、醸造段階でもシャンパンは、
ほかのスパークリングワインを造る方法よりもはるかに長い時間が必要となります。
多くのスパークリングワインは、まず普通のワインを造り
その後の工程で2度目の発酵を行い、ここで炭酸ガスを発生させます。
これだけでも通常のワインよりも時間がかかるのですが
シャンパンの場合は2度目の発酵をワインボトル1本1本に詰めてから行い
製造工程で溜る澱(オリ)も1本ずつ丁寧に取り除いています。
また、醸造工程の一部である熟成だけに焦点を当てても
規定どおりに造るだけでも最低15か月もの期間が必要になります。
![先輩オノくん](https://wineguide.jp/wp/wp-content/themes/lightning_child/images/hukidasi/staff.png)
シャンパンは手間暇をかけることで結果的に経費が高くなり、
結果的にほかのスパークリングワインに比べると値段が高くなってしまうのです。
シャンパンの選び方
シャンパンと一口に言っても、特徴は様々。
今回は基本となる4つの切り口に分けてシャンパンの選び方をご紹介いたします。
色で選ぶ
![シャンパンを色で選ぶ](https://wineguide.jp/wp/wp-content/uploads/2019/01/champagne-color.gif)
シャンパンを色で分類すると、白とロゼの2種類。
白とロゼの違いは、シャンパンの色調の違いです。
ですが、どちらのシャンパンも、使用している葡萄は同じで、主に白系葡萄のシャルドネや黒系葡萄のピノノワール、ピノムニエなどをブレンドして造られています。
![新人マキちゃん](https://wineguide.jp/wp/wp-content/themes/lightning_child/images/hukidasi/maki.png)
だったらシャンパンの色は全部、ピンクや赤色が着くんじゃないんですか?
![先輩オノくん](https://wineguide.jp/wp/wp-content/themes/lightning_child/images/hukidasi/staff.png)
だから白いシャンパンを造る場合は、この皮の色がつかないように優しく果汁を絞っているんだ。
一方ロゼの場合は、ブドウの皮を好みの色合いまで漬け込んだロゼワインや、
赤ワインと白ワインをブレンドしたものから造ることで、ほんのりとしたピンク色でイチゴやサクランボのような香りのシャンパンを造っています。
葡萄の品種で選ぶ
シャンパンに使われている主な葡萄品種は、白系葡萄のシャルドネと黒系葡萄のピノノワール、ピノムニエの3種類。
基本的には、これらの葡萄品種をブレンドして造られていますが
ブラン・ド・ブランや、ブラン・ド・ノワールといった葡萄品種を限定して造るシャンパンも存在します。
![白ブドウ](https://wineguide.jp/wp/wp-content/uploads/2019/01/grape-white.gif)
ブラン・ド・ブラン
白系葡萄100%(大抵の場合はシャルドネ100%)で作られるシャンパン。
繊細でドライな印象のものが多い。
![黒ブドウ](https://wineguide.jp/wp/wp-content/uploads/2019/01/grape-black.gif)
ブラン・ド・ノワール
黒系葡萄(ピノノワール、ピノムニエ)100%で作られるシャンパン。
コクがあって力強くフルーティなものが多い。
甘さで選ぶ
シャンパンは2度目の発酵を終えると、ほぼ甘さのない状態にになります。
そのため、最終段階でワインに糖分を溶かしたリキュールを加えて甘さの調節をしています。
糖分の量によって、ラベルの表示名も変わってくるのでシャンパン選びの参考にしてください。
グレードで選ぶ
シャンパンは、製法や生産者のこだわりによって3つにグレード分けできます。
![ノン・ヴィンテージ シャンパン](https://wineguide.jp/wp/wp-content/uploads/2019/01/champagne-nv.gif)
ノン・ヴィンテージ(NV、ノン・ミレジメ)
複数ヴィンテージ(生産年)のワインをブレンドして造る、一番ポピュラーなシャンパン。
熟成期間は15か月以上と定められています。
複数年のワインをブレンドすることで、天候の良し悪しにかかわらず、安定した味わいを造りだしています。この3つの中では一番手に取りやすい値段です。
![ヴィンテージ・シャンパン](https://wineguide.jp/wp/wp-content/uploads/2019/01/champagne-vintage.gif)
ヴィンテージ(ミレジメ)
葡萄の出来の良い年にだけ生産され、その年に採れた葡萄しかブレンドされていません。
ラベルには生産年が記載されていて、熟成期間も3年以上とノンヴィンテージより長く設けられています。少し値段は上がりますが、その年の個性を表現した味わいになっています。
![プレステージュ・シャンパン](https://wineguide.jp/wp/wp-content/uploads/2019/01/cghampagne-prestige.gif)
プレスティージュ
メゾンごとに造られているフラグシップ的存在のシャンパン。
選りすぐりの葡萄畑やワインから造られるのはもちろん、熟成期間もさらに長くとっているものが多いです。一番お値段は上がりますが、一度は飲んでみたい憧れのシャンパンです。
ワインガイド的おすすめ5大シャンパン
絶対外さない定番シャンパンならコレ
モエ・エ・シャンドン モエ アンペリアル
MOËT & CHANDON ROSÉ IMPÉRIAL
ノーベル賞晩餐会で振る舞われたシャンパン
テタンジェ・ブリュット・ミレジメ 2012
TAITTINGER BRUT Millésimé 2012
女性に贈りたい、世界で初めて造られたロゼシャンパン
ヴーヴ・クリコ ローズラベル
VEUVE CLICQUOT ROSE LABEL
お酒が苦手な方に甘口シャンパン
ランソン・アイボリーラベル・ドミ・セック
LANSON IVORY LABEL DEMI SEC
お酒が苦手な方、普段甘めのお酒しか飲まない方には甘口シャンパンはいかがでしょうか。熟した果実やシナモン、蜂蜜のアロマがあります。円熟感があり、官能的な味わいがします。フルーツやデザートとよく合います。
このシャンパンを手掛けるランソンは創業250年との老舗メゾン。イギリスとの繋がりが深く、英国王室御用達シャンパンとして150年以上も愛されているほか、イギリスを代表するスポーツであるテニスのウィンブルドンでは、公式シャンパンとして提供されています。
『英国王室御用達』は話題のきっかけにもなり喜ばれること間違いなし。テニスを嗜まれる方へのプレゼントにしても素敵ですね。
参考価格:¥6,350
誰もが知る超有名プレスティージュ・シャンパン
ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2009
DOM PÉRIGNON VINTAGE 2009
こだわりがあって個性的なRMとは
これまで紹介してきたような大手メゾンでは、自社畑葡萄以外にも葡萄を生産している農家から葡萄を購入してシャンパンを製造しています。こうすることで、安定した品質のシャンパンを提供できます。これをN.M.(ネゴシアン・マニピュラン)と言います。
これに対して、葡萄の栽培から製造まで一貫して自社で行う場合があります。
『R.M.(レコルタン・マニピュラン)』と呼ばれる生産者は、葡萄から製造方法まですべての工程で自身のこだわりを表現することができるため、個性的なシャンパンを造ることができます。
![先輩オノくん](https://wineguide.jp/wp/wp-content/themes/lightning_child/images/hukidasi/staff.png)
どちらが良いとか、どちらが美味しいということはありません。安定して美味しいN.M.のシャンパンも良し、R.M.でこだわりたっぷりの小規模生産のシャンパンを発掘するも良し。ご自分の好みのシャンパンを見つけてください。
お祝いの席にシャンパンを飲むのはなぜ?
お誕生日やパーティといったお祝いの席にはシャンパンは付き物ですが、何故なのでしょうか。
シャンパンは17世紀ごろに今のような発泡するスタイルに確立したとされています。
修道士だったドン・ペリニヨンが発見したという伝説も。
The Daily Mealによると、当時は、まだ製法が安定していなかったため、シャンパンはとても高価な飲み物だったそう。
高価で希少価値の高い飲み物は、ヨーロッパの王族の間で戴冠式や誕生日、パーティで人気だったといいます。
シャンパン好きとして有名なポンパドール夫人は、
自身のパーティの為にたった一夜で1800本のボトルを開けたという逸話も!
このように、長い間華やかな社交の場で持てはやされてきたシャンパンだからこそ
今でもお祝い事や特別な日を彩るお酒として楽しめれているのでしょうね。
意外と簡単!シャンパンの開け方3つのコツ
シャンパンを勢いよく音を鳴らして『ポンッ!』と開けるのも良いですが
コルク栓が誰かに当たったり、泡が噴き出して台無しにしてしまうことも。
フォーマルな場でスマートにシャンパンを開けたい場合は、この3つに気を付けてみてください。
- 開ける前には、絶対に振らずシャンパンをしっかり冷やしておくこと。
- ワイヤー(ミュズレ)は、コルクを押さえながら静かにを外すこと。
- 抜栓時にはコルクをしっかりと押さえ、コルクを抜くのではなく
ボトルをゆっくりと回すこと。
こうすることで、自然とコルクが浮き上がりスマートに栓を抜くことができます。
サントリーさんのわかりやすい動画があったので参考にしてみてください。
飲み残しても安心。便利でおすすめ!シャンパンの保存アイテム
シャンパンのように発泡している飲み物は、開けてその日に飲み切ってしまうのが基本ですが、どうしても飲み切れずに残てしまった場合におすすめのグッズを紹介します。
vacu vin シャンパンセーバー
抜栓したシャンパンボトルの口にセットし、レバーを上下させるだけで、簡単にボトルを開けたり閉めたりできます。飲みきれなかったシャンパンの炭酸が抜けるのを防ぐことができます。
再び飲むときはそのままサーバーにもなるので、ボトルからシャンパンセーバーを外す必要がありません。[商品説明:Amazonより]
参考価格:¥2,700
とはいえ、美味しいうちに飲み終えるため、できるだけ早めに飲み切ることをオススメします。
まとめ
今回は、シャンパンの基本からシャンパンの選び方、プレゼントにオススメのシャンパンをご紹介させていただきました。
ひとくちにシャンパンといっても、味わいからグレード、造り手のこだわりまで奥が深くなかなか一言では表せないのでかなり長い記事になってしまいました・・・。
これをきっかけに、プレゼントだけでなくご自身で色々なシャンパンを飲んで新たな魅力を発見していただければ幸いです。