ワインが選べる人になる!美味しいワインの見つけ方・選び方
―――――ここは、とあるワインショップ。
前回、『ワインの基本』を学んだワインショップ新人スタッフのマキちゃん。
ですが、今日はすごく不満そうな顔でオーナーを見つめています・・・。
さっきからずっと、僕のこと睨んでるよね?
オーナー、この前教えていただいた『ワインの基本』、とっても面白かったです。
面白かったんですケド・・・・
お客様から「オススメワインを教えて」って言われても、
どのワインをお薦めしたらいいかわからなくって。
好きなワインを選べるようになるのが一番!
まずは、好みのワインを見つけてみるところから始めようか。
ということで、今回は自分好みのワインを選べるようになる為に、マキちゃんはワイン選びのコツを学びます。
これを読めばきっと、好みのワインを見つけられるようになるはず。ぜひ一緒にワイン選びのコツを身につけましょう。
お店でワインを選んでもらおう
ワイン選びに迷ったら、プロに聞くのが一番の近道。
ということで、まずはワインショップのスタッフに選んでもらいましょう。
「忙しそう」なんて遠慮は要りません。
「変な質問しちゃったらどうしよう」なんて気兼ねも不要!
ワインのプロが、気軽に相談にのってくれますよ。
ワインをスムーズにオススメしてもらう為のポイントはたった2つ。
【ポイント1】購入するワインの予算を伝える
どのくらいの価格帯のワインを探しているのか伝えましょう。
価格帯で言うと3000円以上のワインには、ブドウ品種やワインの造られた土地の個性を表現しようしてと造られたものが多いから、これから先「どんなブドウ品種が好きなのか」「どんな味わいが好きなのか」を知っていくためにはそのあたりの価格帯で聞いてみるのもおすすめだよ。
【ポイント2】「飲みたいワインのイメージ」を伝える
「濃い赤ワイン」や「サッパリした白ワイン」みたいな抽象的なイメージでも大丈夫。
まずは、飲みたいワインのイメージを伝えてみましょう。
過去に飲んで美味しかったワインの銘柄や、好きな品種や産地を伝えることができれば、
より好みのワインに近いものをオススメしてくれるはず。
ワインを料理と一緒に楽しみたい場合は、どんな料理と合わせて飲みたいかを伝えると、
料理と相性のいいワインを見つけてくれます。
先輩スタッフのオノくんにワインを選んでもらおうか。
前回の『ワインの基本』を学んだ時にオススメしてもらったミディアムボディの赤ワインが美味しかったので、そのワインに似たものがいいです。
マキちゃんが美味しいと思ったワインは黒ブドウ品種の『ピノノワール』だったから
同じピノノワールを使ったワインを2種類選んでみたよ。それぞれに、産地が違うからブドウ品種が同じでも味わいや香りの雰囲気に少し違いがあるはず。ぜひ飲み比べてみて!
先輩スタッフ オノくんのオススメピノノワールその1
ハングタイム ピノノワール
4世代に渡り、アメリカ/カリフォルニアの地でワイン造りを行う名門ファミリーのピノノワール。
最も気難しいブドウ品種とも呼ばれるピノノワール種を、ゆっくりと熟すことのできる畑を厳選することで、繊細で魅力的な個性を引き出しています。瑞々しいレッドフルーツとかすかなスパイス、しなやかな骨格と優雅で長い余韻をもったピノ・ノワールです。[輸入元資料より]
先輩スタッフ オノくんのオススメピノノワールその2
ブシャ-ル P&F ブルゴ-ニュ ピノノワール ラ ヴィニェ
ブルゴーニュの名門、ブシャール ペール エ フィスのスタンダードワイン。
小さな赤い果実のチャーミングな香りとミネラル感、やさしいふくらみを持ち、ブルゴーニュのピノノワールの特徴が良く表現されています。[輸入元資料より]
ワインの味わいはブドウそのもの。だからブドウがどんな環境で育ったかで味わいが変わってくる。国や産地はもちろん、同じ地域でも生産者が違うだけでも味わいは変わってくるんだ。
だから国や産地、ワイナリーの違うたくさんのワインを飲み比べて、好きなワインを見つけてみるといいよ。
胸に付いたブドウのバッジは要チェック
レストランやワインショップでスタッフの胸にきらりと輝く
ブドウ型のバッジを見たことはありますか?
このバッジは、日本ソムリエ協会(JSA)が実施している資格試験に合格している証。
この資格、現在は大きくわけて2つに分かれています。
お酒に関わる3年以上の職務経験を必要とする『ソムリエ』と、職務経験を必要としない『ワインエキスパート』。どちらも、ワインに関する幅広い知識を問われ、合格率は40%を切る難関資格です。
もちろん、資格がなくても知識豊富でオススメ上手なショップスタッフはたくさんいますが、オススメワインの相談の際は、このバッジをひとつの目安にしてはいかがでしょうか。
自分でワインを選んでみよう
好きなワインの傾向がだんだんわかってきたら、今度は自分でワインを選んでみよう。
ワインのラベルを読めるようになろう
産地やワイナリーによってさまざまなデザインで作られるワインラベル。
ワインを色々並べるだけでテーブルを華やかにしてくれます。
このワインラベル、一見して読むのが難しそうにも見えますが 「どこで」「誰が造った」「何年の」ワインなのかなど、
そのワインの情報がぎゅっと詰まっているんです。
ワインラベルを見るだけで、ある程度味わいの予想もできてしまいます。
自分好みのワインを選べる人になる為に、ワインラベルを読めるようになりましょう。
産地を大きく表示しているワインラベル
生産地域や畑名を全面に表示するタイプのワインラベルは、旧世界のワインに多く見られます。
品種の表記がないため、一見するとどんなブドウ品種を使っているかわかりません。
ですが旧世界のワイン産地は、地域ごとに栽培するブドウの品種が決まっていることが多いためどこで造られたワインなのかさえわかれば、ラベルに書かなくてもどんなブドウ品種を使用しているかが分かるようになっています。
ラベルの読み方例
- ワイン生産者名
- 産地・地域・畑名
- ヴィンテージ(ブドウの収穫年)
- 瓶詰め者名
- アルコール度数
- ボトル容量
品種を大きく表示しているワインラベル
ニューワールドのワインに多く見かけるラベルの表記です。
ブドウ品種をはじめ、生産者や生産地が表記されているので、ワイン初心者でも比較的読みやすく、味わいのイメージもしやすいです。
品種の表示については、産地ごとに表記可能な最低使用比率が決まっています。
ラベルの読み方例
- ワイン生産者名
- ブドウ品種
- 産地・地域・畑名
- ヴィンテージ(ブドウの収穫年)
- アルコール度数
- ボトル容量
ブランド名を大きく表示しているワインラベル
オリジナルのブランド名称が表記されているワインラベル。
単一の葡萄品種を使用したワインよりも、生産者が独自に選択した葡萄品種をブレンドしたワインの場合が多いです。
ブドウ品種については、裏ラベルに記載している場合や、あえてブレンドしているブドウ品種を公開していない場合など様々です。
ラベルの読み方例
- ワイン生産者名
- ブランド名
- 産地・地域・畑名
- ヴィンテージ(ブドウの収穫年)
- アルコール度数
- ボトル容量
ワインを選んでみよう
ここまで来れば、もう自分でワインは選べるはずです。
自分でワインを選ぶときに役立つ、選び方のポイントは2つ。
【ポイント1】好みのワインと同じキーワードを探す
たとえば、美味しいと思ったワインと「品種が同じ」ワインや
「産地が同じ」ワインなど、似ているポイントの多さでワイン選んでみましょう。
【ポイント2】ワインの説明文から予想する
店頭の場合、ワインに付けてあるPOPやボトルの裏側に、
味わいに関するコメントが記載されていることがあります。
ネット通販の場合も同じように商品ページに書かれていますよね。
この商品コメントで、酸味や甘味、渋みの度合いを予想することができます。
ワインのコメントには、チェリーやラズベリーみたいな具体的な
果物やハーブなどの香りの表現が含まれることがあります。
香りの感じ方は人それぞれなので、コメント通りの香りはしないかもしれません。ですが、自分が美味しいと思ったワインに使われていた言葉を覚えておくと、自分好みのワインを探すためのヒントになるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事が、好みのワインを見つける手がかりになれば幸いです。
ワインショップでオススメを聞いたり、自分でワインを選ぶことで
好きなワインがどんなタイプものか、ハッキリしていくはずです。
新人スタッフ、マキちゃんも、ワインの選び方がわかったことで
ワインへの探求心に火が付いた様子。
皆さんも、いろいろなワインを試して、好みのワインを探していきましょう。